"window glass"について、もう少し。

六本木ヒルズで「都市の記憶を開く」というテーマで作品として発表された"window glass"たちですが、展示だけでではなく、ぜひ使って頂きたかったのです。それは私にとってパブリックアートの活動の一つです。グラスは生活の一つのアイテムですが、深く見てみると「世界」の象徴でもあります。自分とその外側の世界。自分をコップの内側に置いてみたり、俯瞰した位置から世界を眺めてみると又違う見方ができたりして。私は室内から外の風景を眺めるのが好きなので、通常、窓にあるフィルター、すなわちワイヤー入りのガラス、網戸、非常用進入口のマーク、縦型のブラインド、そして普通の窓ガラスが結構気になります。ちょっと邪魔に思うことも。それがなかったら、街の風景はどんな感じになるのでしょうね。そんなことを考えていたら長年都会暮しをしていた友人が田舎暮らしをはじめて、何にも視界を遮らない風景が落ち着かないと言うのです。案外、都会の風景ってこういうものかもというところからこの作品を考えてみました。そうそう、網戸ごしの風景で素敵なのは花火見物のときです。光にフィルターがかかって十字型に見えます。

このコップを手にする事で、そういえば...と 気付くかもしれない、思い出すかもしれない各々の物語。

機会があれば皆さんの「窓越しの世界」の物語をお聞きしたいと考えています。もちろん、「のど越しの世界」も楽しんで下さいね。ちょっと大ぶりのグラスで350mlのビールが泡まできれいに入ります。

薄手のグラスにプリントするのは技術的に難しく、ガラスのプリント加工会社の開発室長の林さんが色々工夫して作ってくれました。amidoは感触も少しザラっとして本当に網戸の感じ! blindはサンドブラスト(すりガラスにして半透明にする)加工です。手に取ってくるくる回してみると立体的なブラインドが楽しめます。水をいれるとまた違う見え方がします。飲物用だけでなく、フラワーベースとしてもいいかもしれませんね。

アッシュコンセプトの"window glass"のリーフレットから

Concept of window glass

"A glass is a very common object, but if you think about it philosophically,

it can serve as a symbol for the entire world -- for you and the outside world.

We see the ouside world through many different kinds of windows.

A small patch of sky seen through the screen door of your room;

the "shredded"schenery seen through the blinds on the windows at

your workplace; the setting sun shining through the wire-reinforced glass

in the corner of a cafe. All of these worlds and more exist in this "window

glass." Think of all the times you've looked out a window, lost in thought.

Perhaps this "window glass" can help you remember that certain

important memory that you had forgotten. What kind of windows have

you looked through in your life?"

ちなみに”window glassはすでに2004年7月にオープンした千代田区千鳥が淵の

NIKIギャラリー册 

でも御覧になれます。展示されていない時期もありますがギャラリーのスタッフにお尋ねください。千鳥ヶ淵の元フェアモントホテルがあったところで散歩にも気持ちのよい場所です。本やアジアンティーも楽しめるスペースなので、ぜひお越し下さい。

さて、今回のwindow glassたちの居場所は建築家・内藤廣氏設計の書棚の中です。前回は隈研吾氏の書棚。なぜか、本棚に縁があります。

NIKIギャラリー册
     東京都千代田区九段南2-1-17パークマンション千鳥ヶ淵1F
      TEL:03-3221-4220
      FAX:03-3221-4230
      e-mail:galleryniki@iris.ocn.ne.jp

    11:00~19:00 月曜(定休)月曜が祝日の場合は翌日が定休日になります。

     展覧会会期以外も本の閲覧、常設展示の作品は御覧になれます。

<以下、NIKIギャラリー册のプレス資料より> 

さて、コンテンポラリーアートNIKIは、2004年7月から千代田区九段南に
移転し「NIKIギャラリー册」として「工芸」と「書籍」と「カフェ」を組み合わ
せた新たな展開をいたします。
 「工芸」は、現代日本の若手作家を中心とした個展、作品展を展開します。「N
IKIギャラリー册」は、総合プロデューサーに北山ひとみ氏、「書物」計画には編
集工学研究所の松岡正剛氏、空間設計および書棚インテリアは建築家・内藤廣氏、
「工芸」ディレクションと展覧会企画に奥野憲一、といった複合的なチームで組み上
げていきます。
 ライブラリー「册」では日本文学・文化に関する約一万冊の書物を企画編集配架し、
ある時は「工芸」作家・作品と絡み合って展開します。また、全国の美術館の展覧会
カタログ配架も充実させていきます。工芸と書物の逍遥の合間にはカフェ「茶・CHA」
でアジアンティーを喫茶してはいかがでしょうか。また日本文化や工芸などの座学講
座や、実材講座、独自な茶会なども随時開催してゆく予定です。